|
|||||||||||
![]() |
|||||||||||
![]() |
|||||||||||
(広葉樹林) | |||||||||||
樹木 コクタンの歴史は古代エジプトにまで遡る。今日、量的には少ないが、その真黒な色調はいまだによく知られている。 しかし、コクタン、はすべて黒いわけではなく、マカッサル、エボニーとコロマンデルは、縞や斑をもち、他にも多く のもの、たとえばパーシモンなどは色が淡い---ただしこれらの「ホワイトエボニー」で商品価値をもつものは ほとんどない。コクタンは世界の多くの地方に産するが、かつてインドとスリランカから主に得られたブラック エボニーは、今日では、主として熱帯アフリカから得られ、心材の短材として輸出されている。 木材 真黒色の木材として知られているが、マカッサル・エボニーのように褐色ないし濃褐色で黒い縞をもつもの、コロマンデル のように灰色か褐色の斑をもつものもある。肌目は精で均一、きわめて重い。 加工性 コクタンは取扱いが難しい。乾燥には細心の注意を要し、重硬でしかも脆いので加工には熟練を要する。しかし注意深く 機械加工を行えば、仕上りはすばらしい。 用途 コクタンは、ヨーロッパとアジアで長く用いられてきたが、エジプト、ペルシアおよびインドの古代王朝では、とくに 家具や彫物に使用された。今日入手できるのは小さな寸法の短材だけで、装飾的な利点を生かせるようなもの、器具柄、 ドアのノブなどのほか、ブラシの背、撞球のキューの石突き、種々の旋作品に用いられている。ヴァイオリンの部品、 オルガンの音栓、カスタネット、鍵盤楽器の黒鍵など、楽器にも幅広く用いられる。 |
|||||||||||
back | |||||||||||