セン
Acanthopanax ricinifolius
(広葉樹林)
樹木  センの市場供給量は少なく、日本からの輸出に頼っているが、樹木としては中国、朝鮮にも分布する。その木材は
    トネリコの類と間違われやすい。センは大木になって、樹高25mにも達し、直径1mに及ぶ良質の丸太が生産される。

木材  淡色で木理通直な環孔材であるところから、センはトネリコの類に驚くほど似ている。木材はときに灰色を帯びること
    もあるがほとんど白色で、日本のトネリコの類と同じく、生長はかなり遅いことが多い。トネリコの類より20%ほど
    軽く、きれいに切削した断面を観察すると、トネリコの類とは異なり、大きな道管の並ぶゾーンの間に波状の組織の
    帯びがあるので、容易に識別できる。

加工性 加工にはほとんど問題のない取扱いの容易な木材だが、乾燥するときの収縮はかなり大きく、木口割れを生じやすい。
    比重はトネリコよりも軽く、強度もかなり劣りとくにトネリコがもつ著しい靱性に欠け、また生長が遅い場合は
    とりわけ脆い。製材は容易かつ良好で、機械加工の仕上りもよく、美しいスライド単板が切削できる。センは釘を
    打つ際に割れやすく、屋外で用いるときは保存処理が必要である。利用の際の安定性は中庸である。

用途  センは日本では、家具、表面装飾材、漆器、器具の柄、掻き具など、広い用途に用いられている。一般に単板や合板
    などに用いられ、日本以外で見られることはたいていこの形である。
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