シーダー
Cedrela spp.
(広葉樹林)
樹木  シーダーという名前は、針葉樹材のシーダーCedrus spp.に似た芳香をもつ、いくつかの木材に用いられている。
    最もよく知られた広葉樹材のシーダーはシガーボックス・シーダー(あるいはセドロ)と呼ばれ、いくつかの樹種、
    なかでもとくにC.odorataから得られるもので、中南米から輸出される。これと非常によく似た木材はオーストラリア
    および東南アジアに産し、やはりシーダーと呼ばれ、かつてはCedrelaに含まれていたが、現在ではTonaとされている。

木材  色調はマホガニーに似ているが、肌目はもっと粗で、比重も軽く、ときには樹脂を含む。木材の比重や色は、生育した
    環境の相違によってかなり変化する。

加工性 シーダーはいくつかの優れた加工的性質をもつ。乾燥は容易で、乾燥すると利用の際は安定している。強度は高くない
    が、比重の割りにはよい。加工は容易で仕上りもよく、非常に耐久性があり、菌や白蟻に対する抵抗性がる。

用途  材面の美しさに加え、安定性、耐久性、加工性の高いことなどから、シーダーは産地でも海外市場でも非常に需要が多い。
    熱帯アメリカでは軽構造物、さらに建具、家具その他あらゆる家庭用の用途に用いられ、産地での需要が多いため、
    海外への輸出量は制限されている。そのため、産地外では特殊な用途に限られる。伝統的には葉巻きの化粧箱があり、
    またレース用のボートの建造にも用いられている。
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