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(針葉樹林) | |||||||||||
樹木 アレルセというのはカラマツを意味するスペイン語で、16世紀のスペイン人征服者たちが、チリ中央部の限られた地域 に生育する樹種に名付けた名称である。もっともアレルセは、外観と材質のいずれの点でも、カラマツよりはるかに カリフォルニア・レッドウッド(セコイア)に近い。レッドウッドと同様に、生長は遅く樹齢が1000年ないしそれ以上 に及ぶこともあるが、樹木としては小型で、樹高がときに50mに達するものもあるが、ふつうは30m程度である。 木材 色調は褐色を帯びた赤色で、非常に多数の密に並んだ年輪をもち、そのため板目挽きした材面に美しいもくが出る。 木理は通直で一般に節はない。材面、肌目、比重は、老齢のカリフォルニア・レッドウッドから採取した木材に非常に よく似ている。 加工性 乾燥は容易で、良好である。強い木材ではないが、肌目が精かつ均一であるため、手加工および機械加工は良好で、 比重が低い割には仕上り面がよい。耐久性は高い。 用途 アレルセは魅力的な木材だが、たまにしか見ることができない。入手量が限られているのは沼沢地の森林に生育して いるためで、そこは遠隔地であることが多く、1年のうちわずかな期間しか作業できないのである。耐久性が必要な 指物や軽構造物など、カリフォルニア・レッドウッドが用いられる多くの用途に適している。チリでは重要な建築用材を つくる。樽、楽器、小丸太の形で杭や帆柱にも用いる。 |
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