ベイスギ
ウェスタンレッドシーダー

Thuja plicata
☆輸入材(北米材)/ヒノキ科 (針葉樹林)
分布・産地 大平洋岸に沿ってアラスカからブリティッシュコロンビア、ワシントン、オレゴン、カリフォルニア州北部、アイ
      ダホ、モンタナ州などに分布。ベイスギというスギのような名前がついているが、米国産のスギではない。日本の
      ネズコと同類である。ネズコという木材は産地以外では知名度の低い木材であろう。この木材の色がスギに似ている
      ということで名付けられた。記録によると日本に最初に商業的に北米から輸入された樹種で、明治17年に東京の
      木場へ入っている。当時でも貴重であった秋田杉と競合した。米北では、ベイスギはトーテムポールにも使われて
      いる。米国ではこの性質を上手に利用して、薄く割って屋根に葺いていたので、シングルウッド(屋根材)とおいう
      名前もベイスギに付けられている。

木材    心材と辺材の色の違いははっきりしている。心材の色は濃い赤色で、部分的には黒ずんだ黄褐色の部分が現れたり
      する。色が均一でないことが欠点である。このため木材を漂泊してから染色して使うこともされている。年輪は
      かなりはっきりとしていて、肌目はやや粗である。気乾比重の平均値は0.39、やや軽軟、耐候性があり、加工しや
      すく、軽軟な木材が必要な用途に使われる。細粉によって喘息がおきる。

用途    建築(屋根板、外壁、造作)、建具など、わが国では集成材に用いられたり、天井の板にされる。
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