ダグラス・ファー
ベイマツ

Pseudotsuga menziesii
(針葉樹林)
樹木  ダグラス・ファーは、植物学的にはマツではないが、コロンビアン・パインあるいはオレゴン・パインなどのなでも
    呼ばれる。世界的に有名な針葉樹材の一つである。ブリティッシュ・コロンビアとアメリカ大平洋岸に産する巨大な
    樹木で、樹高は一般に50〜60m、稀には90mにもなり、直径1〜2mないしそれ以上の通直な幹をもっている。
    イギリスなど温帯地域の多くの国々に導入されて、造林木となっている。

木材  ダグラス・ファーは淡色ないし赤褐色で、はっきりとした年輪の模様をもち、それはとくに板目面やロータリー単板で
    著しい。木理は通直で、いくらか脂っぽいことが多い。針葉樹材としては中庸の重さで、ヨーロピアン・レッドウッド
    (オウシュウ・アカマツ)よりわずかに重い。

加工性 乾燥は早くて、良好である。強度的性質のよいことで知られている。手加工および機械加工は容易である。耐朽性は
    ややある。

用途  ダグラス・ファーは北アメリカ西部における代表的な構造用材である。大きい寸法の木材を得ることは次第に難しく
    なってきたとはいえ、大材が得られるので、角材の形で杭用材となり、埠頭、ドッグ、港湾の工事に用いられる。
    建築物では、屋根のトラス、集成梁、指物などに使われる。鉄道の枕木、化学薬品の槽やタンクにも重要である。
    床板やデッキに使うときは、ささくれ立たないよう柾目板にしなければならない。世界で最も重要な合板用材で、
    構造用として用いられる。
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