ヨーロピン・レッドウッド
オウシュウ・アカマツ

Pinus sylvestris
(針葉樹林)
樹木  スコッチ・パインとも呼ばれるヨーロピアン・レッドウッドは、多分、最も広く用いられている市場材であろう。
    中央ヨーロッパおよび中央アジアの国々に産し、スウェーデン、フィンランド、ソ連、ポーランドから大量に輸出
    されている。樹高が20〜30m、直60cmないしそれ以上の中庸の樹木からとられる。コルシカン・パインを含む
    南ヨーロッパのブラック・パイン、日本のアカマツ、アメリカのレッド・パインなども同じようなものである。

木材  ヨーロピアン・レッドウッドという名は心材が赤褐色であることに由来する。はっきりとした年輪をもっている。
    性質にはかなり幅があり、北ソヴィエト産の生長が遅く肌目の精な木材から、より生長が早く比重の高いスウェーデン
    南部やヨーロッパのその他の地域に産する木材まで、さまざまである。やや脂っぽく、節がいくらかある。ナラや
    ブナなどの広葉樹材と比べると軽いが、針葉樹材としては中庸の重さである。

加工性 乾燥は容易で、良好である。乾燥すれば、利用の際は安定している。重さの割に強く、加工は容易で、仕上がりもよい。
    耐朽性は低い。

用途  木材の品質によって用途が分けられている。良質のものは指物と、限られた量が家具にまだごく一般的なものは建築、
    とくに家屋建築や、箱、梱包材に用いられている。保存処理をして、鉄道の枕木や電柱などにも使われる。パルプ用材
    (とくに包装用紙用)としても重要な木材で、合板への利用も増えている。
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