ゴンサロ・アルベス
Astronium spp.
(広葉樹林)
樹木  ゴンサロ・アルベスは、ゼブラウッド、アメリカではタイガーウッドやキングウッドなど、さまざまな名前をもっている。
    しかしこれらの名前は特徴を的確に言い当てたものではなく、そのなかには他の木材の名にしたほうがよいものもいくつ
    ある。中南米の熱帯地方に広く分布するが、主にブラジルからゴンサロ・アルベスの名で出荷されている。大きさは中庸
    で、直径90cmまでの丸太を生産する。

木材  非常に特色のある木材で、赤褐色にほとんど黒に近い縞をもち、これが装飾性の高い材面をつくりだしているが、切削の
    仕方によってももくが変化する。柾目面では交錯木理、あるいはごく稀に波状木理があって、縞やヴァイオリンもくを
    つくるので、効果は一層高められる。ゴンサロ・アルベスは非常に緻密な木材で、ブナより約30%重い。

加工性 アメリカ大陸熱帯地方では、高い強度と優れた耐久性とを兼備したものとして注目されている木材である。重硬ではある
    が、製材にそれほどの難はなく、機械加工ででむらなく仕上るが、木理が不規則な場合は注意が必要である。装飾性の高い
    単板を切削することもできる。

用途  ブラジルは構造用材として、また材面の特徴から家具や高級木工品用に需要が多い。高比重であること、および限られた
    供給量のせいで、熱帯アメリカ以外ではこのような使途は許されず、たいていは単板の形で見られる。製材は、ブラシの
    背やナイフの柄、撞球のキューの石突きのような高価な品に用いられて人気がある。
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