カウリ
アガチス

Agathis spp.
(針葉樹林)
樹木  カウリはマレー半島、東インド諸島、大平洋諸島、クィーンズランド、ニュージーランドなどに産する。マレーシアや
    フィジーから少量輸出されている程度で、それ以上はどこの国でも大部分が生産地で使用されている。中型ないし大型の
    樹木で、樹高はそれぞれニュージーランド・カウリで30m、クィーンズランド・カウリで45m、イースト・インディアン・
    カウリで60mに達する。

木材  色調は淡黄褐色から桃褐色まで変化に富む。光沢のある材面で名高い。年輪がかろうじて見える程度なので、材面には
    もくは認められず、肌目は精で、均一である。木理は通直で脂っぽくない。東インド産とクィーンズランド産は軽く、
    フィジー産やニュージーランド産はもっと重い。

加工性 いくらか狂いの出る傾向があるが、乾燥は容易で、良好である。強度は比重によって異なる。加工は容易で、仕上がりも
    きわめてよい。ニュージーランド・カウリは耐朽性がやや高いとされるが、その他のものは低い。

用途  ニュージーランド・カウリは無節の木材が大きな寸法で得られ、かつては市場材として重要であったが、あまり有名になり
    すぎて過度に伐採されてしまい、特徴的な用途に、化学薬液の槽やタンク、ボートの建造がある。クィーンズランド・カウリ
    は建築、指物、食品用の箱、木型に、フィジーおよびイースト・インディアン・カウリは指物、家具に用いられ、一般合板
    用にロータリー切削される。
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