マグノリア
ホオノキ〔朴〕

Magnolia spp.
(広葉樹林)
樹木  Magnoliaの樹種は70以上が東アジア、アメリカ、中米などに分布しているが、そのうち市場材として重要なのは、
    アメリカ産の3種のみである。それ以上の多くは、低木や小高木で、美しい花をつけることから、園芸用となる。
    アメリカ産の3種は、個々にキューカンバツリー、サザンマグノリア、スイートベイと呼ばれたり、あるいは一括
    されてマグノリアと呼ばれている。中型ないし大型の樹木で、アメリカの東部と南部に産する。

木材  マグノリアは淡色の木材で、種によって黄色ないし褐色を帯びる。肌目は非常に精で、均一である。木理は通直で、
    唯一のもくは、板目面に見られる年輪の模様である。

加工性 マグノリアはやや収縮するが、乾燥は申し分ない。乾燥すると、かなり硬く、また剛性がある。衝撃に対していは
    抵抗性があるが、圧縮と曲げ強さについては平均値以下である。機械加工の仕上りはよく、旋作も良好である。
    釘打ちしても割れない。耐朽性は低く、保存処理なしに戸外で用いてはならない。

用途  マグノリアは無地で、とくにはっきりとしたもくをもたない木材である。加工は容易で、家具の骨組や内張り、包装
    とかパレット、ドアなどを含む室内指物、ペネシャンブラインドに用いられる。スライスド単板にもされる。
    マグノリアは入手できる量がきわめて少ないので、同じような用途に使われる木材、とくにアメリカン・ホワイト
    ウッド(イエロー・ポプラ)と一緒に取引きされることが多い。
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