ムフフ
Brachylaena hutchinsii
(広葉樹林)
樹木  ムフフは東アフリカ産の木材で、ほとんど板およびブロックの形で、主としてタンザニアから出荷されている。
    小型ないし中型の樹木で、直径はふつう50cm、幹の形が悪いことも多い。

木材  重硬、肌目は非常に精で、色調は黄から褐色までさまざまである。木理は交錯するが、形の悪い幹からとられたもの
    は不規則なことが多く、それが材面の装飾性を高める結果になっている。重い木材で、ブナより30%ほど重い。
    著しい特徴は、加工の際に最もよく匂う芳香をもつことで、それはこの木材が、ビャクダン油の代用として蒸溜され
    商取引きされる芳香性の油を含んでいるからである。

加工性 ムフフは非常に重硬ではあるが、ひどく乾燥しにくいということはなく、一度乾燥すると非常に安定している。しかし
    加工は困難で、木理の乱れている木材の場合、仕上げをよくするため、摩耗に対しては非常に強いが、強度は中程度に
    すぎない。耐朽性は非常に高く、白蟻に対する抵抗性は中庸である。

用途  ムフフは、広く用いられている非常に優れた床板材で、その魅力のある外観のために公私の建物によく利用される。
    またその優れた耐摩耗性のため、工場のような苛酷な条件下にある建物の床板にも使用されている。ムフフはまた、
    東アフリカではよく木彫りの動物の材料になっている。
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