ラジアタ・パイン
Pinus radiata
(針葉樹林)
樹木  ラジアタ・パインが天然分布するのはカリフォルニア州とその南沖合いのグアダルペ島などごく限られた地域だが、
    造林木としては、針葉樹材のなかで最も広く植栽されていて、とくに重要な樹種である。温帯地方の多くの国々で
    植林されており、ニュージーランド、オーストラリア、チリ、それに小規模ではあるが南アフリカ、などの針葉樹林
    では、ラジアタ・パインの数が圧倒的である。すでにニュージーランドからは輸出されている。適地に植栽されたもの
    は生長が非常に早く、20年で樹高が30m、幹の直径は50mに達する。

木材  ラジアタ・パインの心材は桃褐色だが、生長のよい若木からの木材では、淡色の辺材が大部分を占めている。年輪は
    あるが、あまり明瞭ではないので、しばしば節があるとはいえ、肌目は均一である比重には幅があるが、平均すると
    ヨーロピアン・レッドウッド(オウシュウ・アカマツ)に近い

加工性 乾燥は早く、良好で、利用の際も安定している。比重の割には強い。節の周辺で割れることもあるが、加工は良好である。
    耐久性は低い。

用途  造林地が伐期齢に達するようになり、ラジアタ、ニュージーランドその他では、構造部材、床板、羽目板などの建築用材
    として輸入針葉樹林とって代わりつつある。箱、梱包、ブラシやほうき柄に、良質のものは家具に使う。合板用にロータ
    リーは一切削られ、またパーティクルボードやファイバーボードになる。重要なパルプ原料の一つでもある。
back