サリグナ・ガム
Eucalyptus spp.
(広葉樹林)
樹木  サリグナ・ガム(正確にはE.saligna)はオーストラリア産で、世界各地で植栽され、なかでも南アフリカでは非常に
    広範囲に、しかも成功裡に造林されている。しかし、これらの造林されたものの多くは、サリグナとよばれているが、
    E.grandisあるいはgrandisとsalignaの種間雑種であると考えられている。立地条件さえよければ急速に生育して6-8
    年市場材を生産し、20年で
樹高30mないしそれ以上に達する。

木材  オーストラリア産サリグナ(現地ではシドニー・ブルー・ガムとも呼ばれる)は、赤ないし濃赤色の重い木材である。
    造林木、なかでもとくに生育のよいもの、あるいは若木からの木材は、軽く、色調も淡いが、年数を経ると重く、
    濃色になる。木理は一般に通直、肌目はかなり精、均一である。

加工性 サリグナの丸太、とくに造林木からのものは、伐採後放置しておくと裂けやすくなり、製材の途中でもさらに裂けが
    進んでいくこともある。製材品はかなり早く乾燥し、一度乾燥すると機械加工の仕上りもよいが、加工性と強度的性質
    にはかなりばらつきがある。重い木材は耐久性もあるが、軽いものは傷みやすい。

用途  オーストラリアでは、サリグナは一般建築用材、床板用材である。南アフリカでの主要な用途は鉱山用の支柱であるが、
    保存処理を施して電柱にも用いられており、さらに建築材、種々の箱、床板用に製材されている。製紙や繊維板用の
    パルプ、レーヨンパルプの原料にもなっている。
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