スポッティド・ガム
Eucalyptus maculata
(広葉樹林)
樹木  スポッティド・ガムはオーストラリア産の木材で、クィーンズランドおよびニュー・サウス・ウェールズに産し、
    またこれを導入して造林している南アフリカでも重要な木材である。ユーカリとしては中型の樹木で、樹高は約40m、
    直径1mの丸太を生産する通直な幹をもっている。

木材  淡色の木材で、色調は灰褐色なし褐色。肌目は粗で、木理は通直または交錯するが、とくに目立つようなもくはもた
    ない。非常に重く、オーストラリア産のものはグリーンハートに近い重さをもつ。南アフリカ産のものはそれよりやや
    軽い。

加工性 スポッティド・ガムは乾燥が難しく、もし木理が交走していると表面割れや狂いが生じやすい。強度の高い木材で、
    その靱性の高さも注意される。硬いが、製材がとくに困難であるということはなく、機械加工でも美しく仕上げる
    ことは可能である。耐朽性は中程度である。
 
用途  スポッティド・ガムはオーストラリアにおける重要材で、南アフリカでも需要は増大しつつあるが、これら以外の国々
    ではめったに見られない。その強度と、とくにその靱性のため、橋梁、貨車や荷馬車、ボートの建造には有用な構造材
    である。ハンマーや斧、つるはしの柄にはオーストラリア産の木材でも最良のものの一つで南アフリカでも同じ用途に
    使われている。板、ブロックのいずれの形でも、耐摩耗性の強い床板になる。南アフリカでは、若木の丸太は保存処理を
    施して電柱に用いられ、電柱の腕木用としてヨーロッパに輸出されている。
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