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(広葉樹林) | ||||||||||
樹木 タスマニアン・オークとは3種のユーカリの木材につけられた輸出名で、産地のオーストラリアでは、それぞれ固有 の名前で知られて取引きされており、総括的にはアッシュ(トネリコ)と呼ばれているものの、植物学的には本物の ナラとも本物のアッシュとも関係ない。これらの樹木は、オーストラリアの南東部ニュー・サウス・ウェールズから タスマニアにかけて分布するが、樹高は90mという非常な高さにまで達し、直径1mかそれ以上の欠点のない通直な 幹をもっている。 木材 板目挽きのナラにやや似ているが、柾目面にシルバーグレイはない。一般に肌目は粗、木理は通直でかなり無地に近く、 ときにキノ(多価のフェノール)による濃色の条があって、材面は損なわれている。重さは中庸で、いくらか変動は あるが、本物のナラほど重くはなく、また環孔材ではないので、ナラとは容易に区別できる。 加工性 乾燥は容易だが、落込みが生じやすい。だがこれは、乾燥後のコンディショング(調湿)処理で直せる。利用の際の 安定性はよい。強度的性質は良好で、製材と機械加工も容易である。耐久性はややあるが、腐朽しやすい条件下では ナラに劣る。 用途 タスマニアン・オークは、オーストラリアでは建築、指物、家具に広く用いられている。車体の建造、または靱性が あるのでスポーツ用具にも使われる。包装箱、樽、桶、良質の製紙用パルプとしても使用されている。オーストラリア 以外では主に板材の形で見られ、良質の床板とされている。 |
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