ヤチダモ
タモ

Fraxinus mandshurica
☆国産材/モクセイ科 (広葉樹林)
分布・産地 北海道、本州北・中部、また朝鮮、中国、サハリン、シベリアにも分布。北海道はなかでも産地としてよく知られ、
      代表的な木材の一つである。この類には有用なものが多く本州、四国、九州に分布するシオジ(F.spaethiana)、
      北海道、本州、四国、九州、屋久島に分布するアオダモ(F.lanuginosa var.serrata)、その他がある。また、野球
      のバット用材として有名な北米産のホワイトアッシュ(F.americana)は同類である。

木材    年輪の境界に大きな道管が帯状に配列して、環状になっているので年輪がはっきりしている。このような組織の成り
      立ちの為成長がよく年輪幅が広いと、比重が高くなり木材は重硬となり、成長が悪いと逆に軽軟となる。したがって
      運動用具に使う場合には強さが必要なため成長のよいもの、逆にに加工がしやすいために家具用材には成長の悪いも
      のがそれぞれ好まれる。心材は褐色で、辺材は淡黄白色。アオダモはヤチダモより淡色である。保存性は中庸で、
      加工のしやすさは中庸、気乾比重は0.43〜0.55(平均値)〜0.74:ヤチダモ、0.62〜0.71(平均値)〜0.84:
      アオダモ0.41〜0.53(平均値)〜0.77:シオジなど。

用途    家具、器具、合板、内部装飾などがある。ヤチダモとシオジは家具、合板用材として代表的なものである。アオダモは
      野球バットなどが知られている。かつて木製のテニスラケットが全盛の時期には、この類の木材っがほとんど全てに
      使われていた。
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